マツダ ロードスター PSが出たけど、他にもあるよ! ガチめのスポーツモデル5選
カテゴリー: 特選車
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2026/07/28
▲現行型であるND型マツダ ロードスターの「程よくスパルタンな特別仕様車」といえるグレード「PS」が発表された。このロードスター PSと似たニュアンスの「ガチなスポーツカーではないけど、決して“なんちゃって”ではないMT車」を、ロードスター PS以下の価格帯から探してみよう「程よくガチなMTスポーツ」が欲しい!
マツダ ロードスターに、「シンプルな走りの楽しさを追求した」という特別仕様車「PS」が追加された。
PSという車名は「ピュアスポーツ」に由来しており、366.3万円という適度な新車価格(支払総額は、手元の計算によれば約400万円)も含め、間違いなく魅力的ではある。
▲こちらが2026年6月に発表されたマツダ ロードスター PS。ブラックのレイズ製16インチアルミホイールやブレンボ製のベンチレーテッドブレーキディスクと対向4ピストンキャリパー、専用チューンのビルシュタイン製ダンパーなどが標準装着されているロードスター PSの出来栄えにケチをつける気は毛頭ないし、その登場には大拍手を送りたいと思っている。とはいえ、自身の現実的なカーライフを考えたとき、「2シーターのオープンカー」というストイックなパッケージが若干のネックとなることもあるはずだ。
であるならば、マツダ ロードスター PSと同様の「ガチなスポーツカーというよりは“ガチめ”なMT車」で、それでいて3人以上の人員と荷物を普通に搭載できるモデルを、できればロードスター PSよりも安価に入手したい――となるのが人情である。
とはいえ、そんな都合のいいモデルが本当に存在しているのかどうかは不明なのだが、とにかく、探してみることにしよう。
ガチめのMTスポーツその①:トヨタ GRヤリス
ロードスター PSの「ピュアスポーツ」という響きにも胸は熱くなるが、こちらGRヤリスも、車好きおよび運転好きとしては胸アツにならざるを得ない1台。
ご承知のとおり、トヨタがWRC(FIA世界ラリー選手権)で勝つために、採算度外視で専用ボディから起こしたホモロゲーションモデルである。
▲2020年1月に登場したトヨタ GRヤリス。ボディサイズは全長3995mm×全幅1805mm×全高1455mm心臓部に鎮座する1.6L 直3ターボは、わずか3気筒でありながら最高出力272ps(後期型は304ps)という、ひと昔前であればトップレベルの国産スポーツカーでしか達成できていなかったパワーを絞り出す。
それを緻密な4WDシステム「GR-FOUR」によって路面にたたきつけるわけだが、その加速とコーナリング性能は化け物レベル。その気になれば、フルノーマル状態でもラリー競技に出場できてしまうほどである(※実際は保安部品やタイヤなどの関係で、そのままの状態では出られませんが)。
それでいて後席を倒せば(ある意味)フツーのトヨタ ヤリスのように大量の荷物を積み込むことも可能であり、ボディ剛性が鬼のように高いため、長距離巡航での疲労度も意外と低い。というか、硬めのアシが好きな人であれば「むしろ快適!」と感じる可能性すらある。
▲1.6L直3ターボ搭載グレードには8速AT「GR-DAT」も用意されているが、基本となるトランスミッションは6MTそんなGRヤリスの中古車は、2020~2023年式付近の「RZ」や「RZ ハイ パフォーマンス」の走行距離2万~3万km台の物件が、総額250万~350万円付近で豊富に流通中。
つまり世界基準のラリーカー(のベースモデル)を、ロードスター PS以下の総額で入手できるということだ。
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トヨタ GRヤリス(初代) × MTガチめのMTスポーツその②:トヨタ GR86(初代) / スバル BRZ(2代目)
トヨタ GRヤリスは素晴らしい選択肢だと思うものの、「いや、自分は4WDターボではなく、自然吸気エンジンのFR車でヒラヒラと走りたいのだ」という人もいらっしゃるだろう。
ならばトヨタ GR86、あるいはその兄弟車である現行型スバル BRZでどうだろうか。
▲こちちらが2021年10月に発売されたトヨタ GR86
▲そしてこちらは兄弟車にあたる2代目スバル BRZ。基本となる部分はGR86と共通だが、足回りなどはスバル独自のセッティングとなっている初代の2Lから2.4Lへと水平対向エンジンの排気量が増した現行型GR86およびBRZは、正直申し上げて「初代とはまったくの別物」に進化している。
初代の弱点だった中回転域のトルクの谷が見事に解消され、どこから踏んでも極太トルクが湧き上がる。そして6速MTのシフトフィールもカチッとしており、FRらしい「お尻で曲がる感覚」を、きわめて強じんなシャシーにて安心して味わえるのだ。
そして、後席を倒せば「サーキット走行用のタイヤ4本と工具箱」がスッポリ収まる積載性も備えているのがこの2モデル。もちろん「ガチめのスポーツカー」というのは決して荷物を運ぶために存在しているわけではないが、「いざとなれば人も荷物も載せられる」という心の余裕が、スポーツカーを長く愛せるかどうかの分岐点となる場合も多い。
▲両モデルのインテリアはおおむねこのような感じ。写真は2代目スバル BRZの「BRZ S “10th Anniversary Limited”」いずれのモデルも現行型世代になってからの中古車流通量はかなり豊富で、選び放題の状態。
さらには、走行1万kmまでの上級グレード(GR86のRZ、BRZのS)も、総額280万~350万円付近のレンジで余裕で狙うことができる。
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トヨタ GR86(初代) × MT▼検索条件
スバル BRZ(2代目) × MTガチめのMTスポーツその③:フォルクスワーゲン ゴルフ GTI(7代目)
「ガチめ」ということであれば、そして輸入車でも特に問題ないのであれば、ゴルフ7(先代フォルクスワーゲン ゴルフ)のGTIに注目したいところだ。
▲フォルクスワーゲン ゴルフ伝統のスポーツグレード「GTI」は、写真の7代目ゴルフにもラインナップされた。トランスミッションはDSG(DCT)の他、コンベンショナルな6速MTも用意世間一般からは「ドイツの真面目な実用ハッチバック」と思われているかもしれないフォルクスワーゲン ゴルフだが、GTIのバッジが付いた瞬間、そのイメージと実態は「アウトバーンの追い越し車線を200km/h超で爆走できるマシン」へと変貌する。
搭載される2L 直4直噴ターボの最高出力は220ps(※後期型は230psps)で、より強力な300ps超級の直4ターボを搭載するゴルフRほどではないが、それでも「十分以上!」と感じるほかない強烈なパワー感が炸裂する。
しかし優秀すぎるほど優秀なシャシーが、すべての入力を洗練されたマナーでいなしてくれるため、ごく普通の実用5ドアハッチバックとして使用することも可能。だがそれでいて、ひとたびアクセルペダルを深く踏み込めば、ちょっとしたスポーツカーなどバックミラーの彼方に追いやることができるという二面性をもち合わせているのが、この車の魅力である。
▲初代ゴルフ GTIからの伝統にならい、7代目GTIもチェック柄のスポーツシートを採用している残念ながらMT車の中古車流通量は少なめだが、それでも総額180万~280万円付近の予算感で中古車を見つくろうことは可能。
オススメは2017年5月以降の後期型(通称ゴルフ7.5)だが、MT車はそもそもの流通量が少ないため、「前期型も含めて、なるべくコンディションと整備履歴が良い1台を探す」とい考え方が正解だろう。
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フォルクスワーゲン ゴルフ(7代目) × GTI系グレード × MTガチめのMTスポーツその④:ミニ ミニ ジョン・クーパー・ワークス(3代目・F56型)
「たしかに実用性は欲しいが、地味めなハッチバックでは己の心が満たされない」と考えているなら、3代目ミニの武闘派グレード「ジョン・クーパー・ワークス」がオススメだ。
▲伝説のチューナーである故ジョン・ニュートン・クーパー氏の精神を受け継ぎ、専用の高性能エンジンや本格的な足回りを備えるのがミニの「ジョン・クーパー・ワークス」。写真は3代目ミニ ジョン・クーパー・ワークスの前期型街で見かけるミニは世代を問わず、どれもがかわいらしくておしゃれだが、ジョン・クーパー・ワークスだけは完全に「別腹」というか何というかである。
フロントに押し込まれた2L 直4ターボは最高出力231psを発生。車重1.3tに満たない3ドアボディに対してこのパワーは、ハッキリ言って過剰。
ジョン・クーパー・ワークス専用に引き締められた足回りと、ブレンボ製の巨大なブレーキキャリパーが放つオーラはだてではなく、ステアリングを数ミリ動かしただけでノーズがインを向く「ゴーカートフィーリング」は、ミニファミリーの中で最もスパルタンに表現されている。
そしてマフラーから放たれる「パンパンッ」というバブリング音を聴きながら、タイトなバケットシートに座ってクラッチペダルを蹴り飛ばす快感は、マツダ ロードスター PSの爽やかさとはある意味対極となる「不良の味」。それはそれで、なかなかオツなものである。
▲スパルタンな走りを身上とするミニ ジョン・クーパー・ワークスだが、カーナビゲーションシステムやヘッドアップディスプレイなどの快適装備は標準装備となっているそんな3代目ミニ ジョン・クーパー・ワークスのMT車は、ゴルフ7 GTIのMT車と同様にやや希少であるのが残念なところだが、ロードスター PSの新車支払総額と比べればお安い総額270万~370万円付近にて、まずまず好条件な1台を見つけることは十分に可能。
プレミアムなブランド性と実用性、そして脳髄に響く(?)過激な走りを両立させたいのであれば、ぜひ検討してみたい選択肢である。
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ミニ ミニ × ジョン・クーパー・ワークス系グレード × MTガチめのMTスポーツその⑤:アバルト 595 コンペティツィオーネ
最後に提案したいのは、イタリアの異端児「アバルト 595 コンペティツィオーネ」だ。
▲こちらがアバルト 595。当初のトランスミッションは5速セミATのみだったが、2014年3月以降の「コンペティツィオーネ」には5速MTもラインナップされたベースとなったのは、あの「ルパン三世」の劇中車にもなった、愛くるしいルックスのフィアット 500だが、そのかわいらしさにだまされてはいけない。このコンパクトハッチの正体は、1.4LのT-Jetターボエンジンに巨大なギャレット製タービンを組み合わせ、強烈な爆音を奏でる「レコードモンツァ」マフラーを標準装備した、現代のストリートギャングである。
硬派グレードである「コンペティツィオーネ」の1.4Lターボエンジンは最高出力180psをマーク。サベルト製フルバケットシートに収まり、妙にアップライトなポジションで5速MTのシフトノブをたたき込むように走らせる感覚は、どことなく1970年代のラリーカーを思わせる。
そしてホイールベースが短いため、コーナリングは常にピリピリとした緊張感を伴い、アクセルをオフにすれば、背後から「バリバリバリ!」というニュアンスの爆音も轟く。
洗練や効率、あるいは環境性能といった現代の正論とは真逆の場所に位置している車かもしれないが、だからこそコレに一度乗ってしまうと、他の車は、良くも悪くも「お行儀の良すぎる優等生」に思えてしまうのだ。
▲アバルト 595 コンペティツィオーネの運転席まわり。5MTのシフトレバーがステアリングホイールのすぐ横にあるというのも、ちょっと往年のラリーカーっぽい部分だ直近の中古車価格は、2018~2022年式あたりのコンペティツィオーネの5速MT車が総額260万~290万円前後といったところ。2017年2月以降の後期型であればインテリアの質感も上がっており、日常の足としても(乗り心地の硬さに目をつむれば)十分に機能する。
人生の記憶に残り続けるだろう「サソリの猛毒」を味わってみたい人は、ぜひ。
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アバルト 595(初代) × コンペティツィオーネ系グレード × MT
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2005年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。