スズキ エブリイは、趣味も仕事も楽しくしてくれる軽バン。カメラ、ドラム、キャンプギアにマウンテンバイク、何でも積める“いなたい”相棒
2024/01/31

【連載:どんな車と、どんな時間を。】
車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんな車と、どんな時間を?
アウトドアブームによって再燃した「軽バン」人気
コロナ禍を契機に空前のキャンプブームが訪れたことで、ワンボックスカーの人気は爆発的に高まった。ファミリーカーとして市民権を得ているミニバンだけでなく、ハイエースやキャラバンといった商用車ベースの車をDIYでカスタムし、アウトドアライフを楽しむオーナーの姿を目にすることも増えた。
荷物をたくさん乗せられることは魅力的だ。しかし、当然積載量に比例して車のサイズは大きくなってしまう。アウトドアシーンでは確かに頼りになる存在だが、都市部を走るとなるとオーバーサイズで取り回しに苦労するのだ。
その葛藤と向き合った人には、にわかに「軽バン」という選択肢が輝きを放って見えてくる。積載量はもちろん◎。現行モデルにはないが、90年代以前の3列シート車を選べば大人数での移動も可能で、車体が小さく維持費もかからない。
だけどデザインはどうなの……? と考える人も少なくないはずだが、安心してほしい。ノーマルのままでしっかりかわいい車もあるのだ。百聞は一見にしかず、1995年式のスズキ エブリイを仕事に趣味に乗り倒しているというナイーブさんに話を聞いてみた。
▲「彼は一度何かに凝り出したらその話ばっかりするので、私も自然と詳しくなっていきました(笑)」と語る妻の藍子さんはいつか、いすゞのビッグホーンに乗りたいそう万人に勧めはしない。自分にとって最高の相棒であればいい
ナイーブさんは映像作家・カメラマンとして撮影仕事をしながら、バンド「木(KI)」のドラマーとして活躍するミュージシャン。趣味はキャンプとマウンテンバイクで、大きな荷物を持って移動するのが日常である。そんな彼が選んだのが、エブリイだった。
車好きのナイーブさんが購入検討時に重視したポイントは4つ。荷物を大量に積めること。悪路も走れる四駆であること。見た目が良いこと。周囲で同じ車に乗っている人がいないこと。経済的であれば、なお良しだ。中古車販売店にオークションで競り落としてもらった愛車は、そのすべてを叶えてくれた。
まずは積載量。ハイルーフかつ、フルフラットになる3列シートの仕様は、後席を畳めばマウンテンバイク2台を立てたまま積載することができ、ドラムセットとバンドメンバーの機材や、夫婦2名分のキャンプギアを積み込んでも余裕があるほどだ。

▲両側スライドドアで荷物の積み降ろしも楽々だ
外観から想像するよりもはるかに荷物を乗せることができるエブリイ。この車を買ってからというもの、友人から引っ越しの手伝いを頼まれることが増えたという。デジタルミラーを取り付けたことで、荷物をパンパンに積んでも視認性に問題はない。

次にデザイン。白だと「いかにも商用車」という見た目をネックになるという人も少なくないと想像するが、ネイビーカラーとスクエアなシルエットが今では「いなたい」渋さを感じさせる。特にマッドテレーンタイヤはナイーブさんのこだわりポイントで、アウトドアシーンにもよく似合うタフな佇まいとなっている。

「80年代の車のデザインも好きですが、エアコンが装備されていなかったり、故障した際に部品がなかったりする不便がつきもの。90年代ならばそうした不安は少なく、それでいて古い車ならではのデザインを感じられますよね」

▲スライドドアの立て付けが悪いため、後席に人が乗るときはナイーブさんが運転席から降りて開閉を行う。「閉めるのにコツがいる」ということさえいとおしい
また、四駆というのもアウトドア好きには嬉しい。砂利道や泥道はもちろんのこと、以前、撮影の仕事で砂浜を走った際にもスタックすることなく走行できたという。スタッドレスタイヤに履き替えて雪道をドライブする際にもストレスはないそうだ。
そして、エブリイの走りは想像以上にパワフルだ。古い軽自動では高速道路での合流や、追い越し時の加速が頼りないものもあるが、四駆でターボも付いた「ジョイポップ」という当時の最上位グレードが見つかったこともあり、購入から4年経った現在も走りに不満を感じたことは一度もない。

タイヤなど消耗品にかかる維持費もミニマム。仕事に趣味にと、夫婦で楽しむには十分すぎるスペックどころか、「非の打ちどころがない」とナイーブさんは言う。
「リセール価格やメンテナンス費用を考えると新車の方が経済的だという人もいますが、今のところこのエブリイに大きなトラブルはありません。楽器も車もなるべく古いもの大切に使っていきたい自分には良い車です。万人に勧められる車ではないと思うけど、めちゃくちゃ楽しいですよ」
▲内装の樹脂部は劣化しているので少しずつ自分で塗り直している。写真右手の黒いところが最近塗装した部分
ナイーブさんはエブリイを購入後、エンジンの音をサンプリングしてトラックに組み込み、「Every」と題した楽曲を制作した。車で過ごした時間がいかに充実したものであるか、きっと聴けば伝わるはず。
▼検索条件
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ナイーブさんのマイカーレビュー
スズキ エブリイ(3代目)
●年式:1995年
●年間走行距/2万km
●購入金額/55万円
●マイカーの好きなところ/すべてが丁度いいところ
●マイカーの愛すべきダメなところ/スライドドアが壊れて閉まりづらくなっているけど閉めるコツがあり、「俺はわかる」と思えるところ
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/モノをたくさん運ぶ人(仕事でも遊びでも)、お金をかけられないけど車をいじりたい人
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